セドナ

毎年400万人の観光客が訪れるセドナは、アリゾナ州の中北部に位置する人口約1万人の小さな町です。フェニックスから約2時間、フラッグスタッフからは約1時間の距離。

この町は、地球周辺の磁力が多く降り注ぐことから、古くからネイティブ・アメリカンの聖地として崇められ、また景観の美しさから全米にその名を馳せています。

日本では、安室奈美恵さんとロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが訪れたことを契機に、急に知名度があがりました。

標高は1,300mと高地であるため、夏期も比較的過ごしやすく、近年はセドナに移り住むアーティストやスピリチュアリストが増加しています。

4大ボルテックスやホーリークロス教会といったセドナの主な見どころはどこも町の中心部から車で15分ぐらいのところにあるため、半日ほどですべてを見て回ることができます。

4大ボルテックス周辺のトレッキングを楽しむ場合でも1日～1日半あれば十分に観光できます。また、セドナをより堪能したい方には、本格的なトレッキング用のトレイル（小路）が数多くあり、1週間ほどかけて様々なトレッキングに挑戦することもできます。

場所によって大きく異なるセドナの景色をこのトレッキングを通じて探索することも、セドナの楽しみ方のひとつです。

トレイルについては、アメリカ森林局のホームページに所要時間、通路状態、難易度などが記載されており大変便利です。

4大ボルテックス（Vortex）=パワースポット

ボルテックスとはセドナの中でも特に磁力の力が強く、様々な異常現象（奇跡）が起こる場所として知られているパワースポットです。あまり多くはありませんが、なかにはボルテックスで実際にパワーを感じ取る人もいるようです。

ダウンタウンの観光案内所で、スピリチュアリスト（心霊師）によるボルテックスツアーに予約することもできます。パワーを信じない方にとっても、ボルテックスからの美しい景色には心が癒されるはずです。耳を澄まして、自然のささやきを感じ取ってみてはいかがでしょうか。

セドナにはこのボルテックスが、ベル・ロック、エアポート・メサ、カセドラル・ロック、ボイントン・キャニオンの合計4か所あり、それぞれのボルテックスは男性性と女性性があると言われています。

※パワースポットの科学的な説明

地球の中心（内核と呼ばれています）は多くの鉄成分を含んでいるため、地球そのものが北極をN極、南極をS極とした大きな磁石になり、地球の周囲には大きな磁力線が走っています。また、セドナの赤茶けた大地は、土に酸化鉄が混ざっており、磁性を帯びています（磁石になっています）。そのため、地球の周辺にあり磁力がセドナの大地に引き寄せられ、強大な磁力がセドナに降り注いでいます。ボルテックスで起こる不思議な現象は、この磁力のパワーだと説明することができるようです。

ベルロック（Bell Rock）=パワースポット

ダウンタウンの南に位置しています。フェニックスから車で来る方は最初に目にするボルテックスがベル・ロックです。

形が「ベル（鐘）」に似ているのでこの名前がついています。ベル・ロックは男性性のボルテックスと言われています。

ベル・ロックはセドナの主要道路のひとつである国道179号線がベル・ロックのすぐ西側を走っているため、簡単に訪れることができます。

時間に余裕のある方は、ベル・ロックの中腹まで散策路があり、容易に行くことができます（片道20分ほど）。ここから見える景色は非常に美しく、セドナ周辺の広大なエリアを一望することができます。

中腹から頂上までは勾配が急なため、一般の人は登ることはできません。駐車場が北側と南側にそれぞれありますが、散策する方は北側からのほうがベル・ロックに近いのでおススメです。周辺にはトレイルもあり、トレッキングを楽しむこともできます。

[ベル・ロックからの景色]

[ベル・ロック周辺の地図]

エアポート・メサ（Airport Mesa）=パワースポット

ダウンタウンに一番近いのがこのエアポート・メサ。空港に向かう道の途中にあります。車ですぐ近くまで行き、頂上まではわずか5分ほどで登れます。

駐車場スペースが小さく8台ほどしか駐車できませんが、満車の場合は、空港の駐車場に停め、10分ほど歩いけばエアポート・メサに到着できます。頂上からの眺めはまさに絶景で、360度セドナの景色を楽しむことができます。

このエアポート・メサに生えている木々は、奇妙なほど捻じれながら生育しています。これは、強い磁力によって、木々が方向感覚を失ってしまった結果だということができます。

赤く染まるセドナの表情を一目見ようと、毎日多くの観光客が日の出、日の入時に、このエアポート・メサや空港の丘に集まってきます。

セドナは町の景観を守るために夜間照明が厳しく規制されているため、夜には美しい星空を見ることもできます。エアポート・メサ周辺にもトレイルがあり、トレッキングを楽しむことができます。

[エアポート・メサ周辺の地図]

カセドラル・ロック（Cathedral Rock）=パワースポット

女性性のパワーを持つカセドラル・ロックは、ダウンタウンの南西にあります。カセドラル・ロックは西側と東側から観ることができますが、通常ガイドブック等で紹介されているのは、カセドラル・ロックの西側の公園です。

この公園は、レッドロック・クロッシング（Red Rock Crossing）と呼ばれており、トレッキング、川遊び、キャンプなどを楽しむことができるので、ボルテックスの中では一番賑わっています。

そのため、行楽シーズンには駐車場（$15）が満車となり、入場待ちになってしまうことがあります。昼前についておいたほうが確実です。

更衣室はないため、川遊びをする場合は、車の中で着替える必要があります。この公園からトレイルが出ており、カセドラル・ロック周辺の自然を散策できますが、頂上へは続いていません。

カセドラル・ロックの頂上へと続くトレイルは、この公園の反対側（カセドラル・ロックの東側）から伸びています。頂上へのトレイルは非常に急な崖を登りますので、軍手が必要です。天候の悪い時にはトレイルは避けたほうがよいです。カセドラル・ロックの頂上を目指すこのトレイルの詳細地図はコチラ。

[レッドロック・クロッシング周辺の地図]

ボイントン・キャニオン（Boynton Canyon）=パワースポット

ボイントン・キャニオンは町の北西にあり、ダウンタウンから一番離れています。ボイントン・キャニオンは女性性の強いカチーナ・ウーマンと呼ばれる岩と、向かい合う男性性の強い岩で構成されており、バランスを整えるパワーがあり、4大ボルテックスの中でもパワーが一番強いとも言われています。

ちなみに、カチーナとはネイティブ・アメリカンの言葉で「精霊」を意味しています。ボイントン・キャニオンの駐車場から30分ほどで男性性の岩のあるVISTAという絶景ポイントまで歩いて散策でき（トレイルの地図上ではBoynton Spireと記されているポイント）、このVISTAからは両方のボルテックスの岩と、セドナを見渡せる美しい絶景が堪能できます。 個人的には4大ボルテックスの中で一番おススメのポイントです。

また、カチーナ・ウーマンの頂上まで登ることはできません。もちろん、ボイントン・キャニオン周辺にもトレイルがあります。有名なのはボイントン・キャニオン・トレイルで、終点まで進んだのちにさらに急な崖を少し登ると絶景ポイントに到着することができます。

ボイントン・キャニオンの近くにはリゾートホテル（エンチャントメント・リゾート）やゴルフ場もあるので、予算に余裕のある方はここに宿泊することもできます。

ボイントン・キャニオンへ行く途中には、北側に、ディズニーランドのビッグサンダーマウンテンのモデルになったサンダー・マウンテン（Thunder Mountain）を見ることができます。

[女性性のカチーナ・ウーマン]

[男性性の岩]

[ボイントン・キャニオンからの景色]

[ボイントン・キャニオン周辺の地図]

ホーリークロス教会（Chapel of the Holy Cross）

ホーリークロス教会は1956年に建築家のマーガレット・スタードによって建築されました。この建築の背景にはこんなエピソードがあります。マーガレットが、ニューヨークのエンパイアステートビルに登ったとき、天使に目にします。

これを神からの告知と受け取ったマーガレットは、この天使のための教会を創建することを心に決め、世界中を旅して回り、辿り着いたのがこのセドナだったとのことです。

現在でも、教会は地元の市民の祈りの場所になっており、週末にはミサを目にすることもあります。教会の地下には、観光客向けの土産物売場があり、ホーリークロス教会やセドナのキーホルダーやマグカップ、カレンダー、置き物などを購入できます。 教会は高台にあるため、ここからの景色も壮観です。

ダウンタウン

セドナを走る2つの国道、89A号線と179号線が交差する場所（ザ・ワイ The “Y”と呼ばれています）が、セドナの中心です。リゾートホテルやレストラン、カフェ、スーパー、土産物屋などが集まっています。

リーディング（過去視や未来予測）やヒーリング（癒し施術）のセッションや、レイキ（霊気）、タロットカードやパームリーディング（手相占い）などのスピリチュアル系のお店もたくさんあります。観光案内所もザ・ワイにあります。

セドナの秘境へジープで案内してくれるPink Jeep Toursのオフィスもダウンタウンにあります。

スライド・ロック州立公園（Slide Rock State Park）

The “Y”を、国道89A号線をフラッグスタッフ方面へ約10km北上したところにある、天然のウォータースライダーです。夏期は子供連れでにぎわいますが、大人も十分楽しめます。この州立公園は、元々はペンドリー家の農園だった場所。現在でも、駐車場から東へと続く舗装遊歩道を歩いていくこと、かつての邸宅やその他の建物、当時の水車等を見ることができます。

• 営業時間：8:00～16:00
• 料金：車1台につき$10
• 住所：6871 North Highway 89A, Sedona, AZ 86336
• 連絡先：(928)282-3034

シュネブリーヒル（Schnebly Hill）

セドナの北東部に位置しています。シュネブリーヒル自体はボルテックスではありませんが、4大ボルテックスのパワー集まるところとも、天と地のパワーが交わるところとも言われています。

この地は、セドナの中でも1、2を争うほどの絶景ポイントとして知られています。残念ながら、シュネブリーヒルまで辿り着く道はボルテックスのように整備されておらず、乗用車で近づくことが難しくトレッキングが必要となるため、多少の体力を要しますが、セドナで十分に時間を使える方はぜひトライしてみていただきたいポイントです。

ダウンタウンにオフィスのあるピンク・ジープ・ツアーズ（Pink Jeep Tours）のツアーを利用してジープで訪れることも可能です。写真をご覧になりたい方はコチラをご覧ください。

デビル・ブリッジ（Devil’s Bridge）

あまりガイドブック等では紹介されていませんが、セドナには自然の岩でできたブリッジがあります。このブリッジの上へと続くトレイルがあります。

まず、ボイントン・キャニオンへと向かう車道Dry Creek RoadをBoynton Pass Roadへ入らず、Vultee ArchまたはF.R.172と呼ばれる未舗装道路へ右折します。

そこから2kmほど進んだところでBrins Trailへ右折するとすぐに駐車場（車を停められるスペースというレベルのものですが）があります。そこから、約50分かけてトレイルを進むとデビル・ブリッジの上へ到達できます。

モンテズマ・キャッスル国定公園（Montezuma Castle National Monument）とモンテズマ・ウェル（Montezuma Well）

モンテズマ・キャッスル国定公園は、セドナの南にあり、約1000年前の古代先住民の遺跡です。断崖の窪みに建築されていたため、風化が避けられ、保存状態が良く残っています。

また、国定公園の飛び地として、モンテズマ・キャッスルの南東にモンテズマ・ウェルという湧水による天然泉があります。石灰岩状の地下洞が崩落してできました。古くから灌漑用の用水として使われてきており、今でもその跡が残っています。

ネイティブ・アメリカンの中で有名なホピ族が、このモンテズマ・ウェルより地底から現れたという伝説も言い伝えられています。遺跡やネイティブ・アメリカンに興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

モデルプラン

コチラをご覧ください。

地図

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トレッキング用の地図はコチラ

交通手段

[フェニックスから/フェニックスへの交通]

シャトルバス

フェニックス・スカイハーバー国際空港のターミナルBから、セドナ行きのシャトルバスSedona-Phoenix Shuttleが毎日運行しています。

• タイミングが良ければ、すぐに乗れます。
• タイミングが悪い場合は、当日待つか、翌日のバスを予約。

• 運行時間：9:00～20:00まで1日8便
• 所要時間：片道　1時間半～2時間
• 料金：片道$50、往復$90
• 行き先：Hotel Super 8（予約の際にはウエスト・セドナ行きと伝えましょう） （上記地図参照）
• 事前予約：インターネットから予約できます（英語）http://www.sedona-phoenix-shuttle.com/

レンタカー

フェニックス・スカイハーバー国際空港のレンタカーセンターで車を借りて、セドナに向かうこともできます。

• 所要時間：片道　1時間半～2時間

[セドナ市内の交通機関]

レンタカー

セドナ市内にはレンタカーショップが3営業所ほどあります。

• おススメはセドナ空港内にあるレンタカー（1日保険込みで$60程度）
• それ以外のレンタカーは日・祝閉店の場合があります。

循環バス

町の中心部のみを観光するのであれば、無料の循環バス（セドナロードランナー）を利用することもできます。 但し、多くのホテルやボルテックスへの交通には行くことができないため、レンタカーを借りることをおススメします。

• 運行時間：11:00～18:00 （サンクスギビングデー、クリスマス、元旦は休み）
• 路線地図：こちら。

観光案内ウェブサイト・ガイドブック

ウェブサイト

• セドナ観光局（日本語。一部英語）
• 地球の歩き方

ガイドブック

地球の歩き方『地球の歩き方 Gem Stone036グランドサークル＆セドナ』ダイヤモンド社

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• 帽子：日差しが強いので、必須アイテムです。長袖にデニム、帽子が一番です。
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